2024.02.19
人生には、決断が必要だ。
いつだって、選ばなくてはいけない。
食事のメニュー、仕事のプラン、乗る車。そして…運命の相手も。
29歳の愛香も、異なる魅力を持つ2人の男性のあいだで揺れ動いている。
アクティブでワイルドな男と、クールでインテリジェントな男。
こちらは、京都大学卒でIT企業に勤める、クールでインテリジェントな男・彰(36歳)編。
彼は、愛香を落とすためにどんなデートプランを立てるのか。
あなたなら――どっちの男性を選ぶ?
小説の最後にあるアンケートに答えると、抽選でプレゼントが当たる!
▶SideA:アクティブでワイルドな男~栄輔編~は、コチラ
SideB:クールでインテリジェントな男~彰編~
グラスから立ちのぼる、芳しい香り。ふんわりと鼻に抜ける風味はシャンパンのように華やかで、愛香は思わず感嘆の声を漏らした。
「わぁ…。これが緑茶だなんて、信じられない…!」
和モダンテイストの洗練されたカフェの一席で、愛香はうっとりしながらもう一度お茶に口をつける。
「すごいよね。ここ、レアな茶葉を使っているらしくて、オープン前から注目していたんだ。愛香ちゃんと一緒に来られてよかったよ」
向いの席に座りながらそう言って微笑むのは、彰だ。アプリで出会ってまだ日が浅いものの、一緒に過ごす時間は驚くほど心地よい。
お茶を楽しむ彰の美しい所作を見つめながら、愛香は改めて思う。
― こんな素敵な人と出会えるなんて。あのとき、一歩踏み出してみてよかったなぁ…。
あのとき、とは、つい先週のことだ。
3ヶ月後に控えた30歳の誕生日は、最高のパートナーと迎えたい。
その一心でマッチングアプリに登録したものの、ちょうど同じタイミングでゴルフ合コンの予定が入った愛香は、直前まで彰との初デートをキャンセルするもりでいた。
けれど、最高の恋は貪欲にならなくちゃつかめない。最後の恋になるかもしれないのだから、妥協せず幅広くいろんな男性を見てみたい。
そう心に決めたことを思い出した愛香は、どうにか気持ちを奮い立たせて待ち合わせ場所へと向かったのだ。
― どうせ、アプリでの出会いなんてハズレよね…。
一念発起して来てはみたものの、すでに帰りたい気持ちになる。手慰みにスマホをさわっていたそのとき、背後から声をかけられた。
「愛香ちゃん、だよね?」
「あ、はい──」
伏し目がちに振り向いた愛香は、ゆっくりと視線を上げる。
そして次の瞬間、驚きのあまり思わず息をのんだのだった。